てん君とチップムン君である #3

吾輩は猫である。

あえて言おう、名前はチップムン君であると。

吾輩は猫ながらふと考えてみた。

ぜそのような名前が付けられたのだろうか。

同住のてん君については、

てん君という名前はただの響であるだろうと思うのだが、

チップムン君というのは明らかにそれと違う。

しかしながらよくよく考えてはみたものの、

まったくもって判然としない。

同住のてん君に聞いたところ、

一生懸命に頭をひねって考えてもらったのだが、、

やはりよく解らぬと言う。

しかし、てん君によると、

てん君と呼ばれる以前には蘭ちゃんと呼ばれていたこともあると言っていた。

なんでも病院でキョセイというやつをやると、主人によって名前を変えられてしまうらしい。

しかし病院の診察券に至っては当初の名前で書かれてあるので、

病院ではいまだに蘭ちゃんと呼ばれているとも言っていた。

吾輩はどうしても解らないので、

あとで主人に聞くとどうやら吾輩がこの家に来た時、

シマリスの様な色合いをしていたことが理由になっていると言っていた。


そのままシマリスという名前をつけるのもどうかと思った主人は、

調べたところ、シマリスの英語名がチップムンクだということに目をつけた。

あとは簡単である、チップムンクにンをつけてチップムン君の出来上がりである。

主人はこの名前をたいそう気に入っているようだ。

よく考えた名前を付けてくれたので吾輩もたいそう嬉しいのである。

しかし病院では先生が吾輩を見てココちゃんと呼ぶのだが、

一体全体誰を呼んでいるのかまったくもって判然としないのである。



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